背骨の前彎と後彎による腰痛
2009年05月27日
WHO国際基準のカイロドクター at 03:13 | Comments(0) | 腰痛全般

仙骨も子供の頃は、一個の骨ではなく仙椎と呼び、4~5個の椎骨に分かれています。さらにその下には尾椎という3~4個の尻尾の名残の骨があります。これは後に尾骨となります。
背骨は骨格の大黒柱であり、重要な脊髄神経の走る管でもあります。この背骨にはなめらかなカーブがあり、頚椎では前彎、胸椎は後彎、腰椎は前彎、骨盤の仙骨の後彎の全部で4つのカーブで構成されています。
この4つのカーブがあることで体の柔軟的な動きを再現し、動きによる負荷と重力を効率的に分散させています。図は、生理的彎曲と呼ばれる理想的なカーブです。
しかし、何人もの人の背骨を調べることが多いのですが、腰部の彎曲に問題のある方が非常に多く感じます。
一つは腰部が後彎気味の人、もう一つは同じ腰部が前彎気味の方です。ここでいう後彎や前彎は、あきらかに正常なカーブではなく、カーブの度合いが大きすぎる方のことです。分りやすく書きますと、後ろに出過ぎの方とお腹側に反り過ぎの方です。
後彎や前彎の度合いが大きすぎると、共に腰痛の原因となります。
後彎の場合は、腰椎が後側へ出っ張って来る関係で、より腰を曲げると違和感を感じ、後ろに反ろうとすると痛みや違和感が出ます。あまりに飛び出した後彎の場合は、曲げたほうが楽に感じますが、かなり飛び出していることを表しています。逆に前彎過多の場合は、後ろに反ろうとすると痛みや違和感が出て、お辞儀の方向に曲げると楽に感じます。
この体の動きは、楽な動きの場合は背骨が正しい位置に戻ろうとする動きで、正しい位置から離れる方向に動きすぎると痛みや違和感が出やすくなります。
常にデスクワークや車の長時間運転が多い方、庭の草むしり等は、腰を曲げた姿勢が多く、腰椎の前彎が減少して後彎気味の姿勢が多くなり、その習慣から腰椎は後ろに飛び出しやすくなるわけです。たまに立って背骨を伸ばしてやることが大切です。
前彎の大きい人は、後ろに反ると違和感や痛みが出やすいですが、腰椎の骨がお腹側に入り込み過ぎている関係で反ることで更にお腹側に滑ろうとして違和感や痛みが出やすくなります。腹筋が弱くお腹がデップリ飛び出した人や肥満の方にもよく見かけます。またスポーツ選手で背筋が強すぎる方にも見かけます。
この2つのパターンは、医療機関では「後方すべり症や前方すべり症」と診断される場合があります。腰椎のL4~L5の骨が上下の骨との位置関係から判断されます。中には脊椎分離症というものもあり、不安定な状態になっています。
どちらのケースでも酷い場合は、下肢に痛みやシビレを伴うものもあります。後ろに反って、腰の付け根辺りに痛みが出る方は、腰椎がお腹側に入り込んでいる可能性があります。
検査をすると、あきらかに骨盤の仙骨と腰椎の動きに問題があります。
カイロプラクティックでは、前方でも後方でも入り込んだ背骨を出すことは容易ですが、後方に飛び出したご高齢の方は少しずつ軽い矯正をしなければなりません。
背骨は重要な神経の通る部位でもありますので、常に背筋に注目して下さい。背中を丸めていると、代謝も悪くなり、眠くなったりだるくなったりします。特にお子さんがおられるご家庭では、PCゲームやTVゲーム等を長い時間する場合もあり、背中が曲がった状態が長くなります。
その関係なのか、小学校の高学年や中学生でも姿勢の悪い子が増えたような気がします。ご家族の皆さんがチェックしてあげる環境が欲しいものです。
腰痛は、後彎・前彎だけではありませんが、何かの時に試してみて下さい。ただし、一気に反ったりしないで下さいね!違和感が出てきた方は、それ以上は反らないで下さい。ご参考になれば幸いです。
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