筋・筋膜性腰痛症とは
2009年05月31日
WHO国際基準のカイロドクター at 01:16 | Comments(0) | 腰痛全般
もっとも日常多い腰痛に「筋・筋膜性腰痛症」というものがあります。簡単にご説明します。
腰を痛めてレントゲンを撮っても骨に異常はありません!と、言われたことはありませんか?
この「筋・筋膜性腰痛」とは、腰背部及び臀部の痛みを中心とする腰痛疾患で、背骨の腰椎や骨盤、椎間板などに異常が認められず、さらに神経症状の無い疼痛疾患のことです。
トリガーポイントと呼ばれる特定の部位を押すと圧痛があり、この場所を圧痛点といいます。
腰背部の筋肉には「浅背筋と深背筋」があり、筋・筋膜性腰痛に関与する筋群は深背筋です。その中でも特に脊柱起立筋(俗にいう背筋で最長筋・腸肋筋)と呼ばれる筋肉に多発します。この筋肉に出る場合は、背骨の中心から少し離れた部位になります。もっとも多発部位です。
背骨のすぐ側で起きる筋膜症は、いくつかの背骨に跨る「多裂筋や回旋筋」と呼ばれる小さな筋肉です。その他にも腰方形筋や腹斜筋、広背筋や臀筋群などの大きな筋肉にも起きます。
この症状に「大腰筋」という背骨と小転子(大腿骨の付け根の内側の骨)に繋がる筋肉が関与しているものもあります。
筋・筋膜性腰痛症の原因は、
これらの筋肉や筋膜への過伸展や損傷、部分断裂等に基づく炎症が病態の基礎になっており、特に強い筋力が作用するスポーツ上の動きや腰背部の筋群の酷使、物を持ち上げる際、また長時間の前屈姿勢などによる筋疲労や姿勢異常が誘因して発症します。
急性のものでは、運動不足の人がゴルフで準備体操もせずに身体を一気に捻るような動作時に発症します。慢性のものでは、腰背筋のいわゆるオーバーユース、オーバーワークの蓄積等により発症していきます。
最初はあまり酷くなく筋肉に突っ張り感や強張りを感じるケースが割りと多いです。しかし、時間の経過と共に強くなるものやギックリ腰のように何かの際に一気に起きるものもあります。
これは筋肉が収縮している状態で、筋紡錘といわれる筋肉の収縮に関与する受容器が脳からの弛緩する信号を受け取れなくなっている場合があります。その結果、常に拘縮という強張り感を感じます。
日常の動作では、寝返りや立ち上がる際の動作、姿勢の前後屈などで症状が強く出たりします。
椎間板変性・変形性脊椎症・腰椎分離・すべり症・骨粗しょう症などの原疾患基盤により、二次的に筋・筋膜性腰痛症を起こしている例も少なくないようです。一概に腰痛と言っても、どれが起因しているのか?原因は一つなのか?それとも複数なのか?などを詳しく調べる必要があります。
筋・筋膜性腰痛だと足のシビレや筋力の低下、感覚異常、坐骨神経痛などの神経症状がありません。万一、それらの症状がある場合は、MRI等で他の疾患を疑う必要もあります。
過去に伊万里から来院されていた女性の患者さんで、腰痛で医療機関に通院されていた方です。来院後の検査では、筋・筋膜性腰痛と思われる点と関節のフィクセーションが明らかに存在したために、軽い刺激のカイロ的治療をすると一旦症状は軽くなりますが、一週間ほど経過するとすぐに同じような痛みが再発する方でした。
医療機関でも牽引とホットパック等の治療が主で、数回ブロック注射も受けておられました。また筋力を強化するために運動を適宜するようにとのアドバイスだったようです。
4回目の来院時、患者さんは「今日はとても身体に熱感がある」と訴え、痛みの部位にも異常に熱感があったため、熱感はいつから感じていますか?尋ねますと、1年半ぐらい前からということでした。何かの炎症が別のどこかで起きている?と疑われたために、すぐに地元の大きな病院で詳しい検査をするよう勧めたところ、化膿性脊椎炎であることが分りました。
この疾患だと、カイロ的にいくらどのような治療をしても完治はありません。脊椎に化膿した炎症が存在し、レントゲンでも骨の溶けた状態と病巣が確認。その後、手術を行い現在は完治されています。
ご家族でお礼に来られ、「あの時、院長(父)が再検査をいわなければ、大変なことになっていたかも知れません。」と言われたそうです。手術は腹部から行われ、化膿による溶けていた部位と骨の周辺を取り除いて、腸骨から骨を移植する手術でした。
当初、筋・筋膜性と思われた腰痛が思わぬ病状からのケースでした。いろんな知識を持っていないと大変なことになる可能性があることをしみじみ感じたそうです。筋・筋膜性腰痛でしたら、カイロでも得意とするところです。
「筋・筋膜性腰痛疾患」は、整形外科や整骨院、鍼灸院などの先生方でしたら良くご存知です。
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ライフ・フィールド カイロプラクティック外来センター
佐賀市兵庫町瓦町982-10 予約電話0952-27-1313
腰を痛めてレントゲンを撮っても骨に異常はありません!と、言われたことはありませんか?
この「筋・筋膜性腰痛」とは、腰背部及び臀部の痛みを中心とする腰痛疾患で、背骨の腰椎や骨盤、椎間板などに異常が認められず、さらに神経症状の無い疼痛疾患のことです。
トリガーポイントと呼ばれる特定の部位を押すと圧痛があり、この場所を圧痛点といいます。
腰背部の筋肉には「浅背筋と深背筋」があり、筋・筋膜性腰痛に関与する筋群は深背筋です。その中でも特に脊柱起立筋(俗にいう背筋で最長筋・腸肋筋)と呼ばれる筋肉に多発します。この筋肉に出る場合は、背骨の中心から少し離れた部位になります。もっとも多発部位です。
背骨のすぐ側で起きる筋膜症は、いくつかの背骨に跨る「多裂筋や回旋筋」と呼ばれる小さな筋肉です。その他にも腰方形筋や腹斜筋、広背筋や臀筋群などの大きな筋肉にも起きます。
この症状に「大腰筋」という背骨と小転子(大腿骨の付け根の内側の骨)に繋がる筋肉が関与しているものもあります。
筋・筋膜性腰痛症の原因は、
これらの筋肉や筋膜への過伸展や損傷、部分断裂等に基づく炎症が病態の基礎になっており、特に強い筋力が作用するスポーツ上の動きや腰背部の筋群の酷使、物を持ち上げる際、また長時間の前屈姿勢などによる筋疲労や姿勢異常が誘因して発症します。
急性のものでは、運動不足の人がゴルフで準備体操もせずに身体を一気に捻るような動作時に発症します。慢性のものでは、腰背筋のいわゆるオーバーユース、オーバーワークの蓄積等により発症していきます。
最初はあまり酷くなく筋肉に突っ張り感や強張りを感じるケースが割りと多いです。しかし、時間の経過と共に強くなるものやギックリ腰のように何かの際に一気に起きるものもあります。
これは筋肉が収縮している状態で、筋紡錘といわれる筋肉の収縮に関与する受容器が脳からの弛緩する信号を受け取れなくなっている場合があります。その結果、常に拘縮という強張り感を感じます。
日常の動作では、寝返りや立ち上がる際の動作、姿勢の前後屈などで症状が強く出たりします。
椎間板変性・変形性脊椎症・腰椎分離・すべり症・骨粗しょう症などの原疾患基盤により、二次的に筋・筋膜性腰痛症を起こしている例も少なくないようです。一概に腰痛と言っても、どれが起因しているのか?原因は一つなのか?それとも複数なのか?などを詳しく調べる必要があります。
筋・筋膜性腰痛だと足のシビレや筋力の低下、感覚異常、坐骨神経痛などの神経症状がありません。万一、それらの症状がある場合は、MRI等で他の疾患を疑う必要もあります。
過去に伊万里から来院されていた女性の患者さんで、腰痛で医療機関に通院されていた方です。来院後の検査では、筋・筋膜性腰痛と思われる点と関節のフィクセーションが明らかに存在したために、軽い刺激のカイロ的治療をすると一旦症状は軽くなりますが、一週間ほど経過するとすぐに同じような痛みが再発する方でした。
医療機関でも牽引とホットパック等の治療が主で、数回ブロック注射も受けておられました。また筋力を強化するために運動を適宜するようにとのアドバイスだったようです。
4回目の来院時、患者さんは「今日はとても身体に熱感がある」と訴え、痛みの部位にも異常に熱感があったため、熱感はいつから感じていますか?尋ねますと、1年半ぐらい前からということでした。何かの炎症が別のどこかで起きている?と疑われたために、すぐに地元の大きな病院で詳しい検査をするよう勧めたところ、化膿性脊椎炎であることが分りました。
この疾患だと、カイロ的にいくらどのような治療をしても完治はありません。脊椎に化膿した炎症が存在し、レントゲンでも骨の溶けた状態と病巣が確認。その後、手術を行い現在は完治されています。
ご家族でお礼に来られ、「あの時、院長(父)が再検査をいわなければ、大変なことになっていたかも知れません。」と言われたそうです。手術は腹部から行われ、化膿による溶けていた部位と骨の周辺を取り除いて、腸骨から骨を移植する手術でした。
当初、筋・筋膜性と思われた腰痛が思わぬ病状からのケースでした。いろんな知識を持っていないと大変なことになる可能性があることをしみじみ感じたそうです。筋・筋膜性腰痛でしたら、カイロでも得意とするところです。
「筋・筋膜性腰痛疾患」は、整形外科や整骨院、鍼灸院などの先生方でしたら良くご存知です。
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